奈良時代の年表 📜
奈良(なら)時代は、710年に都が平城京に遷されてから、794年に平安京に遷されるまでの約80年間を指します。
この時代は律令制による国家体制が確立され、仏教が国を護る思想として栄え、絢爛豪華な天平文化が花開いた時代です。
📌 平城京遷都と律令国家の完成(8世紀前半)
| 西暦 | 和暦 | 出来事 |
| 710年 | 和銅3年 | 元明天皇が都を平城京に遷す。 |
| 712年 | 和銅5年 | 『古事記』が編纂される。日本の神話や歴史をまとめた最古の書物である。 |
| 718年 | 養老2年 | 養老律令が完成。 |
| 720年 | 養老4年 | 『日本書紀』が編纂される。朝廷が編纂した正史であり、漢文で書かれている。 |
| 724年 | 神亀元年 | 聖武天皇が即位する。 |
| 743年 | 天平15年 | 墾田永年私財法が発布される。新たに開墾した土地を永久に私有することを認める法律で、律令制の崩壊につながる一因となる。 |
📌 仏教の興隆と大仏造立
| 西暦 | 和暦 | 出来事 |
| 741年 | 天平13年 | 聖武天皇が、国を仏教の力で守るという思想に基づき、国分寺・国分尼寺の建立の詔を出す。 |
| 752年 | 天平勝宝4年 | 東大寺の大仏の開眼供養会が行われる。聖武天皇は仏教の力で国家の安泰を図ろうとした。 |
| 754年 | 天平勝宝6年 | 唐から僧・鑑真が来日。戒律を伝え、日本の仏教界に大きな影響を与える。 |
📌 政治の混乱と都の移動
| 西暦 | 和暦 | 出来事 |
| 764年 | 天平宝字8年 | 恵美押勝の乱。 藤原仲麻呂(恵美押勝)が道鏡と対立し、反乱を起こすが敗れる。 |
| 765年 | 天平神護元年 | 道鏡が太政大臣禅師に任命され、政治の実権を握る。 |
| 784年 | 延暦3年 | 桓武天皇が都を長岡京に遷す。 |
📌 時代の終焉
| 西暦 | 和暦 | 出来事 |
| 794年 | 延暦13年 | 桓武天皇が都を平安京に遷す。これにより、平安時代が始まる。 |
📝 豆知識
- 奈良時代は、中国の唐や朝鮮半島の文化を積極的に取り入れ、国際色豊かな文化が栄えました。この文化を「天平文化」と呼びます。
- 地方では、農民が重い税や労役に苦しみ、生活が不安定になりました。
- 『万葉集』は、この時代の歌を集めたもので、東アジア最古の歌集として知られています。
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