弥生（やよい）時代は、紀元前4世紀頃から紀元後3世紀頃までの約700年間続いたとされています。
この時代は、稲作の伝来と普及によって、人々の暮らしが大きく変化した時代です。ここでは、弥生時代を前期、中期、後期に分け、それぞれの時代に起こった主な出来事を年表で見ていきましょう。
弥生時代 年表
弥生前期（紀元前4世紀〜紀元前1世紀頃）
この時期は、稲作が大陸から伝わり、日本列島の暮らしが大きく変わった時代です。狩りや採集に加えて、食料を生産する生活が始まりました。
| 西暦 | 出来事 |
|---|---|
| 紀元前4世紀頃 | 稲作が朝鮮半島南部から九州北部へ伝わる。 |
| 紀元前3世紀頃 | 水田や水路を整備する技術が広まり、稲作が徐々に西日本に普及し始める。 |
| この頃 | 青銅器や鉄器が大陸から伝来。祭祀用の青銅器、実用的な鉄器が少しずつ使われ始める。 |
弥生中期（紀元前1世紀〜紀元後1世紀頃）
稲作が西日本から東日本へと広がり、社会が発展していった時期です。集落の規模が大きくなり、集団同士の争いも増えていきました。
| 西暦 | 出来事 |
|---|---|
| この頃 | 稲作が東日本にまで普及。各地で米作りが主要な食料生産となる。 |
| この頃 | 青銅器の文化が発展。特に近畿地方では、大型の銅鐸が作られ、祭祀に使われるようになる。 |
| この頃 | 集落の周囲に濠（ほり）や柵を設けた環濠集落が出現。集団同士の争いが本格化し始めたことを示す。 |
弥生後期（紀元後1世紀〜紀元後3世紀中頃）
政治的なまとまりが生まれ、小さな「クニ」が統合され始めました。大陸の歴史書に日本の様子が記されるようになり、日本の歴史がより明確になります。
| 西暦 | 出来事 |
|---|---|
| 57年 | 中国の歴史書『後漢書（ごかんじょ）』に、倭（わ）の奴国（なこく）の使者が中国の皇帝に謁見し、金印（漢委奴国王）を授かったと記される。 |
| この頃 | クニ同士の統合が進み、より大きな勢力が形成される。有力者の墓として、大規模な墳丘墓が作られるようになる。 |
| 3世紀 | 中国の歴史書『魏志倭人伝（ぎしわじんでん）』に、倭国に多くの小国があり、そのうちの邪馬台国が女王卑弥呼に治められていたことが記される。 |
弥生時代の終焉
| 西暦 | 出来事 |
|---|---|
| 紀元後3世紀中頃 | 弥生時代から古墳時代へと移行。各地で巨大な前方後円墳が作られ始め、社会の中心がより強力な王や豪族へと移っていった。 |
弥生時代から古墳時代へ
弥生時代の終わり頃、中国や朝鮮半島との交流がさらに活発になり、日本の社会は大きく変化しました。特に『魏志倭人伝』に記された邪馬台国の存在は、弥生時代に日本の政治的なまとまりが生まれつつあったことを示しています。そして、3世紀中頃になると、巨大な古墳が築かれ始め、歴史は次の古墳時代へと移っていきます。
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