室町(むろまち)時代は、1336年から1573年までの約240年間、足利将軍家が京都の室町に幕府を置いた時代です。
南北朝の動乱から始まり、応仁の乱を経て戦国時代へと移り変わっていく、武士の力が強まった時代でした。
室町時代の年表 📜
📌 幕府の成立と南北朝の統一(14世紀)
| 西暦 | 和暦 | 出来事 |
|---|---|---|
| 1333年 | 元弘3年 正慶2年 | 鎌倉幕府滅亡。 後醍醐天皇による建武の新政が始まる。 |
| 1335年 | 建武2年 | 足利尊氏、中先代の乱(なかせんだいのらん)を鎮圧した後、後醍醐天皇から離反。 |
| 1336年 | 建武3年 | 足利尊氏が京都を制圧し、光明天皇を擁立。京都に北朝が成立する。 後醍醐天皇は吉野へ逃れ、南朝を立てる。ここに南北朝時代が始まる。 |
| 1338年 | 暦応元年 | 足利尊氏、北朝から征夷大将軍に任じられ、室町幕府を開く。 |
| 1342年 | 興国3年 | 南朝の北畠親房(きたばたけちかふさ)が『神皇正統記(じんのうしょうとうき)』を著し、南朝の正統性を主張する。 |
| 1350年 | 観応元年 正平5年 | 観応の擾乱が始まる。 足利尊氏と弟の足利直義の対立が激化し、幕府内部で内乱が起こる。 |
| 1352年 | 文和元年 正平7年 | 南朝軍、京都を一時的に占領。尊氏が奪還する。 |
| 1368年 | 応安元年 | 足利義満が3代将軍に就任。幕府の権威を確立する。 |
| 1392年 | 明徳3年 | 南北朝の合一。 足利義満が、南朝との交渉を進め、講和が成立。南朝の後亀山天皇が北朝に神器を渡し、南北朝時代が終結した。 |
📌 全盛期と文化の発展(15世紀前半)
| 西暦 | 和暦 | 出来事 |
|---|---|---|
| 1397年 | 応永4年 | 足利義満が金閣(鹿苑寺)を建立する。北山文化が栄える。 |
| 1428年 | 正長元年 | 正長の土一揆が起こる。各地で農民の反乱が激化する。 |
| 1460年 | 長禄4年 | 銀閣(慈照寺)の建設が始まる。東山文化が栄える。 |
📌 応仁の乱と戦国時代の始まり(15世紀後半〜16世紀)
| 西暦 | 和暦 | 出来事 |
|---|---|---|
| 1467年 | 応仁元年 | 応仁の乱が勃発。 将軍家の後継者争いや有力守護大名の対立が原因となり、京都を主戦場とする内乱が約11年間続く。 |
| 1477年 | 文明9年 | 応仁の乱が終結。 この乱をきっかけに将軍の権威が失墜し、全国各地で守護大名が力をつけ始める。 |
| 1493年 | 明応2年 | 明応の政変が起こる。 有力武士が将軍を追放し、幕府の権力がさらに弱まる。 |
| 1543年 | 天文12年 | 鉄砲の伝来。 ポルトガル人を乗せた船が種子島に漂着し、鉄砲が日本に伝わる。これは日本の戦術を大きく変えるきっかけとなる。 |
| 1549年 | 天文18年 | キリスト教の伝来。 イエズス会の宣教師フランシスコ・ザビエルが鹿児島に来航し、キリスト教を伝える。 |
| 1560年 | 永禄3年 | 桶狭間の戦い。 織田信長が、大軍の今川義元を奇襲で破り、一躍その名を全国に知らしめる。 |
| 1568年 | 永禄11年 | 織田信長が京都に入り、室町幕府の将軍を擁立。畿内を中心に勢力を拡大する。 |
| 1573年 | 天正元年 | 織田信長が室町幕府15代将軍足利義昭を追放。室町幕府が滅亡し、戦国時代へと突入する。 |
📝 豆知識
- 室町時代には、金閣に代表される北山文化や、銀閣に代表される東山文化など、禅宗の影響を受けた優雅な文化が花開きました。
- 応仁の乱以降、将軍の力は弱まり、全国各地で大名が独立した勢力を持つようになり、戦国時代へと移行しました。

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