飛鳥(あすか)時代は、592年から710年までの約120年間、都が飛鳥(現在の奈良県)に置かれた時代です。
この時代は、大陸から伝来した仏教文化が花開き、天皇を中心とする中央集権国家の形成が進んだ、日本史の大きな転換期でした。
飛鳥時代の年表 📜
📌 仏教文化の興隆と政治改革(6世紀末〜7世紀前半)
| 西暦 | 和暦 | 出来事 |
|---|---|---|
| 592年 | 推古元年 | 蘇我馬子が崇峻天皇を暗殺し、推古天皇が即位する。 聖徳太子が摂政となる。 |
| 604年 | 推古12年 | 十七条憲法を制定。 役人の心構えや、仏教・儒教の精神を重んじることを示した。 |
| 607年 | 推古15年 | 小野妹子を隋に派遣する。 対等な関係を求めた国書を携えていたことで知られる。 |
| 607年頃 | 推古15年頃 | 聖徳太子が法隆寺を建立。 飛鳥時代の仏教文化を代表する建造物である。 |
📌 大化の改新と律令国家への道(7世紀後半)
| 西暦 | 和暦 | 出来事 |
|---|---|---|
| 645年 | 大化元年 | 乙巳の変 中大兄皇子と中臣鎌足が蘇我入鹿(そがのいるか)を暗殺し、蘇我氏を滅ぼす。 |
| 645年 | 大化元年 | 大化の改新 天皇を中心とした政治を目指し、公地公民制などの改革が行われる。 |
| 663年 | 天智2年 | 白村江の戦い 日本・百済連合軍が、唐と新羅の連合軍に敗れる。この敗戦後、唐や新羅の襲来に備え、防衛体制を強化する。 |
| 672年 | 天武元年 | 壬申の乱 天智天皇の死後、大友皇子と大海人皇子が皇位継承をめぐって争い、大海人皇子が勝利する。 |
| 673年 | 天武2年 | 壬申の乱に勝利した大海人皇子が天武天皇として即位する。律令国家の体制を固める。 |
| 694年 | 持統8年 | 藤原京に都が移される。中国の都を模範とした日本初の本格的な都城。 |
| 701年 | 大宝元年 | 大宝律令が完成。律(刑法)と令(行政法)を整備し、中央集権国家としての基礎が確立される。 |
📌 時代の終焉
| 西暦 | 和暦 | 出来事 |
|---|---|---|
| 710年 | 和銅3年 | 都が平城京に遷される。奈良時代が始まる。 |
📝 豆知識
- 飛鳥時代は、仏教が政治や文化に大きな影響を与えた時代でした。この時代の文化を「飛鳥文化」と呼びます。
- 聖徳太子は、冠位十二階の制度を定めるなど、官僚制度を整え、天皇中心の政治を支えました。

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